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シラクサの攻防とエウリュアロスの要塞
カンネーに続いて、ローマとカルタゴのポエニ戦役のお話。ハンニバル優位の状況を知った都市国家シラクサ(Siracusa)は、ローマを見限ってカルタゴについた。このときアルキメデスの発明品の数々がローマを悩ませて有名になるのだが、それと関係あるかないか激戦地だったのがエウリュアロスの要塞(イタリア語でCastello Eurialo、英語でThe Euryalus Castle)である。

地理的に重要な場所だったので激戦になるのは当然なのだが、世界史の授業ではかけらも出てくる気配がなかったし、塩野七生の「ローマ人の物語」でもやはり取り上げられもしていなかった。ただ、岩明均「ヘウレーカ」でその名前が出てくるのみである。(ヘウレーカはフィクションの色がやや強い。)

そんな情報の少なさの中でも見に行ってやろうと思うのは、やはり歴史マニア魂?
たどり着き方
エウリュアロスの要塞へたどり着く拠点となる町は、もちろんシラクサ(イタリア語でSiracusa、英語でSyracuse)である。シラクサの町からは、25番か26番のバスを使うことになる。

シラクサのバスターミナル前のバール(Bar)でバスのチケットを買う(たぶん英語OK)。一乗り75セントだったと思う。バスは駅近くの広場を通るのだから駅前でバスチケットを買いたいが、どこで買えるのかわからなかった…。
25番と26番はいずれも循環バス(CIRCOLARE)で、25番が時計回り、26番が反時計回りで、25番のほうが目的地には近い。しかし本数があまり多いとはいえないので、25番がなければ26番に乗ってしまうことをおすすめする。
ベルベデーレ(Belvedere)の一つシラクサ寄りのバス停が遺跡の最寄りであるが、わかりやすいのはベルベデーレのバス停である。バスはバールの前に止まり、しばらく時間調整を行う。
シラクサからベルベデーレまで、26番(遠回り)のバスでおよそ40〜50分。エウリュアロス要塞跡は、ベルベデーレのバス停から徒歩約8分で到着する。

以下の地図中の矢印は、BOSS_が26番のバスを使って通った経路である。(帰りは25番を使った。)


ベルベデーレ周辺の拡大図は以下。メインストリートが大きく右に曲がっているところで、案内板に従って脇道を左に入る。


※BOSS_到達:2006年8月
インフォメーション
入場料:無料
開館:9:00〜19:00
休館日:不明


到達時の感想
入り口を入ってすぐ、「ヘウレーカ」の最後のページの4つの柱が見えるので、結構うれしい。
要塞は入り口からシラクサの方向に向かって細くのびるので、まるでシラクサからの攻撃に備えているかのような錯覚に陥るが、実際にはシラクサの外側からの攻撃に備えて作られたもので、歴史上何度も増築された。
一番町側の細くのびた城壁の上からは、海とシラクサの町が一望できる。


要塞には地下1F部分があり、見学者はそこにもぐって見ることができる。ひょっとしたら昔はここが1階で、今は土に埋もれてしまっただけなのかもしれない。


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