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アントニヌスの防壁
五賢帝の一人アントニヌス・ピウスはローマ帝国領ブリタニアの北の防衛線としてアントニヌスの防壁(英語でAntonine Wall、アントニヌスの長城とも訳される)を築いた。
ブリタニアの北辺にはすでにハドリアヌスの防壁(現ニューカッスル〜カーライル)が築かれていたが、アントニヌス帝はもっと北でスコットランド人の侵入を食い止めようとし、新しく防壁を築いた(現エディンバラ〜グラスゴーの少し北くらい)。
アントニヌスの防壁はハドリアヌスの防壁に比べると簡易的に作られたものであり、マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝の時代にはいるとすぐに放棄されてしまったようである。

塩野七生「ローマ人の物語24〜26 ― 賢帝の世紀(上、中、下)」に詳しい。
たどり着き方
アントニヌスの防壁は何カ所かに残っているようだが、保存状態がよい場所の一つがフォルカーク(Falkirk)の城塞跡(Antonine Wall Rough Castle)である。
フォルカークにはいくつか駅があるが、エディンバラ〜グラスゴーを結ぶ列車に乗るならFalkirk High駅に列車は停車する。
城塞跡はFalkirk Wheelというテーマパークに隣接していて、Falkirk Wheelまでは3番のバスを利用することができる。昼間は15分に一本運行されている模様。(Firstの時刻表ページ)。所用15分弱で、料金はFalkirk Wheel〜駅前(バス停名称不明)で£1.40(2007年8月現在)。


地図上の赤い線はバスの経路を示している。駅前からバス停までいくには、まず駅の駐車場を奥まで進んで階段を下り、目の前の坂道を交差点まで2ブロック降りる。すると交差点のすぐ左手にバス停が現れる。

下の地図はFalkirk Wheel内の地図である。バスはVisitors Centreの正面に停まる。バスを降りてからも城塞跡まで1.5kmくらい歩かなければならない。道がややわかりにくいので、ビジターセンターで地図をもらってから歩き始めることをおすすめする。


※BOSS_到達:2007年8月
インフォメーション
入場料:無料
開館(ビジターセンター):9:30〜17:00(夏季のみ18:00まで)
休館日:1月、2月は休館
到達時の感想
城壁というより盛り土である。思い切り期待していくとがっかりするので、土塊をみて当時の様子が目に浮かぶ歴史マニアな方におすすめしたい。
城塞を構成する土壁は形が崩れないよう芝生が植え込まれている。また所々に、説明の案内板が足下にうめこまれている。


ちなみにアントニヌスの防壁への道は散歩コースとして紹介されており、実はこれ以外にもいろいろFalkirk Wheel内に小道が走っている。地図がないと道に迷うので気をつけたい。
ビジターセンターから小道をあがったらすぐに水路の下をくぐり、さらに右に曲がって水路から離れるのが重要である。水路沿いのトンネルに入ったら負けである。


バスでは乗車時に目的地を告げて運転手に運賃を払う。おつりもくれるので安心だ。私は帰路にバスを使い、あらかじめFalkirk High Stationに行きたいと告げておくと、バス停で運転手さんが私を呼んでくれた。
ちなみに往路はバスの存在を知らずタクシーを使い、チップ込みで6ポンドほど払った記憶がある。
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